2020年08月

2020年08月26日

はじめに

 松本清張作品に惹かれるようになったきっかけは2018年3月にNHKのEテレで放送された「100分で名著」という番組で取り上げられたのを見たことです。
 高校生の頃、「点と線」を読んだことがありましたが、当時は刑事のアリバイ崩しの執念に感心した程度だったと思います。案内の原武史教授の解説によって、それだけではないことがわかり、何十年ぶりかで読んでみるとなるほど色々と深い作品であることがわかりました。
 それから他の作品も読んでみようと思いました。どなたかの解説に、清張作品を楽しむためにはある程度の社会経験が必要なのだと思うという意味のコメントがありましたが、なるほどそのとおりだろうと思います。

 松本清張は下積みともいうべき生活が長く作家デビューが42歳と遅かったことは、司法試験合格まで長くかかった自分としては親近感を持ちましたが、その後の猛烈ともいえる仕事ぶりや生涯作家界の先頭を走り続けたことには圧倒され、敬服するばかりです。
 藤井康栄さんの「松本清張の残像」(文春新書)によれば、例えば、「今、松本清張記念館で見られる三万冊の蔵書は、あくまで帰らぬ人となった時点で身辺に置いていたものである。」というのがありますが、それだけでも人並外れていることがうかがえます。また、「仕事の話の最中に、たまたま何かの文学作品のディテールに入っていくときの博覧強記ぶりは、多くの編集者の知るところである。」といった記載もあって松本清張の人物や凄さがわかります。

 清張作品にはときどき弁護士も登場します。
 まだまだ出合った作品は少ないですが、ここではいくらかでも仕事との関連ということで、主に弁護士が出てくる作品について感じたことなどを書いていきたいと思います。











urushihara_law at 15:05|PermalinkComments(0)松本清張