2021年05月

2021年05月21日

相続放棄

 相続放棄は被相続人の遺産(権利義務)を一切引継がないというものですが、家庭裁判所に対し手続きをすることが必要です。この手続きのことを「相続放棄の申述」といいます。

 司法統計によると、近年増加傾向にあって、全国の家庭裁判所への申述件数(新受件数)は平成29年に20万件を超え、令和元年は約22万5000件となっています。
 この数字は、相続人ごとにカウントされますから、被相続人ごとにカウントされる遺産分割調停の数とは単純比較はできませんが、こちらは比較的多いのではないかと思います。
 放棄をする理由の大半は、資産よりも負債の方が多い債務超過のようですから、債務超過で亡くなる方が増えているのだと思います。

 手続きにあたっての注意点として、以下の3つが挙げられます。

1 手続きの期限が定められていて、原則として相続の開始があったことを知った時から3か月以内に行う必要があります(民法915条)。

2 相続財産を処分すると法定単純承認といって放棄することが認められなくなってしまいます(民法921条)。どのような行為が法定単純承認になるのかについては色々と問題あるところですが、ここでは弁護士に相談してくださいとさせていただきます。

3 先順位の相続人が全員放棄すると今度は次順位の推定相続人が相続人になります。例えば、Aさんが亡くなってその子どもが全員放棄すると今度はAの兄弟姉妹が相続人になります(Aさんの両親は既に亡くなっていることを前提としています)。
 従って、子が全員放棄する場合、次順位の推定相続人にそのことを伝えるのが親切であり、望ましいということになります。








urushihara_law at 15:46|PermalinkComments(0)弁護士業務